アーカイブ

‘武士道’ タグのついている投稿

海の武士道

2009 年 2 月 17 日 Masa コメントはありません

父が亡くなってからはや一年。

呉の実家のいろんな残務処理みたいな事柄も、母の分を含めて少しづつ進んではいますが、ここで父の戦争体験を振り返り、出来る限りの資料を集めて、記録を残しておこうと思い立ちました。

特にソロモン群島での戦闘の話や、駆逐艦に乗っていた頃の話などは、まだ整理が出来ていない父の書斎にあった書棚の片隅を捜索してみれば、律儀に記録を残す父のこと、何か興味深いものが見つかるかも知れません。

そんなときに iPod touchで産経新聞を何気なく見ていたら。

海の武士道という書籍の宣伝広告が、両目に鮮明に飛び込んできました。

The Bushido over the Sea というタイトルで欧米でも出版の予定です。

これはさっそく買いだと書店に走りましたが、置いてあったのはあるマニアックな店だけ。夢中で読んでみて、過去の日本とイギリスの間に、そんな感動的な話があったのかと、非常に驚きました。

撃沈され漂流中の英国の将兵を、危険水域をも顧みず「敵兵を救助せよ」の命令により、乗員が総出で救助し、体の油や汚物を拭き、貴重な食料や水や衣服を与えた、日本の駆逐艦の艦長の話が、来日した元英国軍人のフォール卿の口から知られるところとなり、静かな感動が広がっています。

米軍関係者や英国民をも深く感動させたというこの話。ちょっと考えてみても、よーくわかります。

この手の場面では当時はどこの国の軍隊でも機銃掃射されるのが当たり前。だったので、英国将兵は驚き、感動し、感謝したのでしょうし、なにしろ駆逐艦は小型の戦闘艦なので、それでなくても狭い艦に乗員の2倍近くも収容して、病院船に引き渡したというのだから恐れ入ります。トイレだって足りないので、艦の外に張り出しで増設したり。

「困っている人がいれば、それが敵であっても、全力で救う。それが日本の誇り高き武士道であると認識した」というフォール卿の言葉は、『医龍2』の中で出てくるセリフとよく似ています。

ヒーローである工藤中佐も非常に謙虚な方で、戦後も表舞台に出ようとはせず、夫人とひっそりと暮らし、ひっそりと亡くなられたのだとか。

昨年が、日英外交関係樹立150周年。何か心に一陣の風を残していったかのような、とても爽やかな内容でした。

工藤艦長が英国士官達を前にしたスピーチの内容を簡単に紹介します。この英語も海軍兵学校仕込みの流ちょうなモノだったそうです。

You had fought bravely.

Now you are the guests of the Japanese Imperial navy.

I respect the English Navy, but your government is foolish to make war on Japan.

英語本の制作が遅れているようですが、日本人の心を正しく理解してもらうためにも、早く出版されないかなぁというのが本音です。


You Tube でこのテレビ番組でストーリーを再現した動画が見れます。まあテレビなので迫力や今の海上自衛隊の護衛艦そのものを当時の駆逐艦に見立てるなど、無理な部分mかなりありますが、それはそれとして、話自体はとても感動的です。

特にフォール卿ご自身が出演されているのが、印象的でした。

カテゴリー: 父の戦争体験, 読書メモ タグ: ,

US Airways 1549便の奇跡

2009 年 2 月 10 日 Masa コメントはありません

ここでちょっと感動した話。すでにご存じの方も多いかとは思いますが…。

先月ニューヨークでUS Airways機がハドソン川に墜落しましたが、非常事態の心理学を学びグライダー資格のノウハウを駆使したりで一人の死者も出さずに全員を無事脱出させ、最後に自分も脱出した57歳の冷静沈着な機長の御陰で、US Airways の株価は13%も上昇し、映画化の話までが出ても、マスコミに登場しようとしなかったこの機長の姿勢。

全米から賞賛の声があがっています。

あ、正確には墜落とは言わず、不時着とでも言うべきなのかも。

ところで、氷点下のハドソン川に奇跡の不時着をして一人の犠牲者も出さなかったUS Airwaysの機長は、なぜ英雄なのか。ここでふり返ってみると…。

鳥の飛び込みで2つしかないエンジンが両方とも停止し、警報が鳴り響いている急降下中のコックピットの中で、ジェット機なのにまるでグライダーのように機体を操縦し、ニューヨークの摩天楼にもぶつからず奇跡の着水を行い、クルーを含む全員を脱出させた後、機内を2回も見回ってから最後の脱出をしたという、まずとてもあり得ないことを成し遂げたのと、その後マスコミに登場しようとしなかった、まるで日本の武士道さながらの謙虚さ。これぞ真のサムライでしょうか。

ちなみにこの時のフライトの便名は、「1549 (以後良く)」でした。

金融危機などの暗い話題ばかりが取り上げられがちな昨今、この機長のように見事な仕事をなし、しかも謙虚であり続けるというのは、なかなか出来ないことです。


この話題の後に、NTSBなどの事故解析も終わったのか、 コックピットとタワーとの交信の入ったボイスレコーダが公開されたり、あるテレビ番組のインタビューなどに機長が自ら出演しています。それに助かった乗客達との対面シーンを写した画像まであり、まさに彼はヒーロー扱いです。

ところが、これらのシーンでも、彼は常に言葉を選びながら落ち着いて応対していて、当然のことをやっただけだと非常に謙虚です。

やはりUSにも武士の心というか、武士道みたいな人もいるんですね。

機長が最後にマイクで乗客達に言ったのが、”Brace for impact” という言葉。この brace って何だろうかなと、思わず辞書を引いてしまいました。

もしかして、この  ”Brace for impact” という言葉が、今回の奇跡のストーリーを扱った映画の題名になったりするのかも知れません。いかにもというヒーローではなく、謙虚なサムライ風の方が、かえってインパクトが大きいかも。

などと妄想を膨らませてしまいます。

カテゴリー: 日記 タグ: